Or maybe it is a button that connects you to a moment that might have happened in a parallel universe
いまこの場所で、もしかしたら起こっていたかも知れないもうひとつの世界の可能性につながるボタンがあったら、あなたは押してみたいですか?この作品は象の鼻のいくつかの場所で、特定の条件が揃ったときにだけ押せるようになるボタンを設置するインスタレーションです。そのボタンを押すと、その時その場所で、もしかしたら起こっていたかも知れない別の状況を擬似的に体験することが出来ます。世界がすべて繋がっていて、もしかすると遠くの蝶の羽ばたき一つが違っただけでも、いま目の前には全く異なる光景が現れていたかも知れない、そんなパラレルで量子的な世界の可能性を垣間見るための未来の装置をイメージしています。
なにもが見えすぎてあたりまえになってしまった現代において、日常とつながりながら、それでいて少しのあいだだけワクワクするような非日常の世界に不意に巻き込まれることで、今とは違う世界の可能性について考えるきっかけを産み出そうとしています。ありえるありえないという可能性の間にあるぼやけた境界線を飛び越えることで、大人になるに従って忘れがちな子供のような想像力を取り戻すきっかけになると嬉しいです。
声を出したり、動いたりというごく簡単な動作をとおして実際に体験できる作品なので、子供から大人まで幅広く楽しめます。
陸と海という境界線上にある場所だからこそ出来る表現、スケール感を生かす事を考えています。
*このプロジェクトはEricsson社の支援のもと進められています。
Keio University Graduate School of Media Design, Unexpected City Project
私たちは慶應義塾大学メディアデザイン研究科のPLAYプロジェクトグループという研究チームに所属し、Unexpected Cityという未来のワクワクする新しい街作りの方法を研究しています。プロジェクトでは現在、押したら何か予測の付かない楽しいことが起こるボタンを都市の様々な場所に設置するパブリックインスタレーションの活動を進めており、ボタンを押すというたったそれだけの行為を通して、街に関わる人が楽しみながら街の新しい魅力を発見できるような、ワクワクする公共空間の仕組みをデザインしようとしています。
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科委員長兼教授。アーティスト、ディレクターとしてアート作品制作や映画などのコンテンツ製作にクリエイティブに携わる一方、プロデューサー、経営者、顧問としてコンテン ツビジネスの戦略にも携わる。また、教育者、研究者として次世代のコンテンツやデザインについての研究活動を行っている。
慶應大学政策メディア研究科博士。インタラクションデザインのプロフェッショナルとして、大学、企業、個人活動など様々なフィールドでアート制作からシステムの開発まで幅広く活動をおこなう。現在は慶應義塾大学メディアデザイン研究科招聘講師。作品は文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品やアルスエレクトロニカでの展示など様々な評価を得ている。
2013年、ニューヨーク大学メディア文化研究専攻卒業。アートアドミニストレーターを務め、イベントとの企画・運営に従事。アート表現とミディアテクノロジーによる知覚の構築と拡張を中心に研究と制作を行われ、2017年より慶應義塾大学大学院nメディアデザイン研究科在学。
2017年より慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科在学。現在はエンターテイメントとメディアテクノロジーによる人と街の
新しい関係性をデザインすることを研究テーマに、パブリックスペースに設置するボタンインストレーションを中心に研究と制作
を行われている。
木更津高専で機械工学を専攻し、主に流体力学を研究。29年度に慶應義塾大学大学院メディアデザイン学科に入学、PLAYに所属。
趣味は空手と剣道で、それぞれ段位を取得している。全国大会出場経験あり。
ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士在学、グローバルイノベーションデザイン専攻。