maharl.com「連続」

審査コメント
この写真の見どころは、タイトルのとおり、帷子川にびしっと並ぶ構造物です。およそ100年前、日本やアメリカで暮らした日本人のカメラマンたちも、こうした工業製品のダイナミズムを写真におさめました。見たままに撮るのではなく、カメラのレンズでしかできない方法で風景をフレーミングし、こんな風景があるのかと思わせてくれる。そんな写真を生み出すカメラマンのまなざしとセンスに、私はいつも感銘を受けます。落ち着いたトーンで全体の色味をまとめているところも、ポイントだと思いました。
────大澤紗蓉子(横浜美術館学芸員)